5月8日号 『Fニッポン第3戦』
体調不良が長引き、しかもシーズンが開幕してしまい、また今年も「週刊大串」の更新はピタリと止まった。もうそろそろ「月刊大串」へ改名しなければいけないかもしれない。というわけで、いささか古めの話題ではあるが、4月最終週に山口県はセントラルパークMINEサーキットで開催された全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第3戦のパドック散策記である。
今年からローラB351のワンメイクになったが、一定の範囲内でそれぞれのチームが独自の改良を車体に加えることは許されている。現在のところ一番わかりやすいのは、サイドポッド後端のアウトレットである。ここに空気の出口を設けることによってサイドポッド内の空気の抜けが良くなり、冷却効率が上がると共に、わずかながらボディ側面及び後端の空気に影響を及ぼし空力性能を引き上げることができる(かもしれない)部分だ。で、これがオリジナル(小)。
こちらがオリジナル(大)を塞いで小仕様にしてある。大きな穴を塞ぐためのパネルを固定するビスの頭が点々と見え、大仕様の輪郭がわかる…かな?レース当日は結構気温が上がったので、いろいろと試しているチームが多かった。
これがオリジナル(中)。というよりも大の穴を半分に塞いだ仕様。パネルを取り外せばすぐに大になる。
ノバが持ち込んでいた改良版。ローラのオリジナルの穴を塞ぎ、そこに長楕円形の穴を開け直したもの。前縁にはガーニーフラップがつき、排出効率をコントロールしている。
チーム5ZIGENが持ち込んだF1風煙突仕様。仕様には2通りあって、これにさらに煙突を継ぎ足し高くしたものも存在するが、試行錯誤中と見えて決勝ではどちらも使われなかったはず。個人的にはF1も含め、煙突は嫌い。ローラオリジナルの穴は後縁までパネルで塞がれ、斜めに立ち上がるエアダム/スポイラー状の形状になっている。
ここまでのところ案外今年のFニッポンはわたしを楽しませてくれてはいるが、規則改変の「混乱」が良い形で出ているという面があるのは事実。望まれるのは「次の手」なんだが…。